学生時代に、当時の彼女(今の奥さん)と行ったトルコの旅行記。旅先で記録していたEvernoteの日記に添えて、今の気持ちを「あとがき」として書いていこう。
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夫婦トルコ旅行の最終話|トルコ最後の日、ガイドさんの最後の言葉が感動的だった
シェラトン
トルコで過ごす最後の日。今日のお昼には出国しないと。
朝ごはんは、昨日から泊まっているシェラトンに着いていたバイキングを食べることに。
今までに見たことないサイズのはちみつがあった。
これって、蜂の巣まるまる一つ持ってきてるんだよな…
五つ星ホテルということで安心の美味しさ。総合的に見てトルコ料理はおいしくなかった。トルコはフランス、中国に並んで世界三大料理の一つと聞いてたから期待していたけど、全然おいしくなかった。あれなら毎日ケバブ出してくれたほうが良かったと思う。
タクシム広場(イスタンブール新市街)
シェラトンの目の前にあるメトロに乗って新市街へ向かうことに。
メトロの入り口が変なクモみたいだった…
イスタンブールの新市街を巡ってみるも、ガイドさんオススメのタクシム広場は空いていないお店ばかりで面白くなく、仕方ないから海岸を目指すことにした。
海岸までの道のりはちょっとしたスラム街の様になっており、「ちょっと怖い」と思いながら歩いていく。
海沿いっぽいところに出たような気がするけれど、実際に海を見るまでは時間がかかる。やっとの思いで海が見えたと思ったら、ビショビショのイスに座ってしまってズボンがおもらしをしてしまったようになってしまった…
その頃からは少しずつお腹が痛くなってしまい、いい景色を見れるはずだったけど海岸までは行かずに電車で帰ることにした。
シェラトン
シェラトンに着いてからは荷物を整理しながら、この旅が終わってしまう悲しさを少しずつ感じ始めていた。
空港までのバスで、ガイドさんが最後の挨拶をしてくれて、また少しだけ淋しくなった。初日のバス移動では、「ガイドさんのお話を聞いている人なんているのかな?」というくらいにみんなが無反応だったのに、この時の挨拶のあとでは自然と拍手が起こり、ガイドさんも、とても自然なキレイな笑顔をしていた。
アブダビ・成田空港
帰りの飛行機は空いていたので、一人で二座席を占領して寝させてもらった。ゆっくり。
成田空港で入国審査を終えた後、メガネ夫妻から「連絡先を交換しましょう」と言われて、嬉しかった。旅行中に他人と仲良くなったのは初めての経験で、私も「この関係がここで終わってしまうのは、悲しい」と思っていたので、メガネ夫妻の言葉は本当に嬉しかった。
あのときメガネ夫妻に言われていなかったら、自分から、ちゃんと「交換しましょう」と切り出すことができていたのだろうか…
後悔しないためにも、やるべきときには、もっと大胆になることは必要だな
今まで案内をしてくれたガイドさんとお別れするのも淋しかった。ガイドさんとは手荷物検査場でお別れをした。お別れをしたあと、この「これで旅が終わってしまうのが惜しいな…」という気持ちでその場に立ち尽くしていると、なぜかさっき別れたばかりのガイドさんが戻ってきていた。
ガイドさんは私たちに向かって、にっこりと笑顔を作ってこう言った
「それでは皆さん、成田空港に着きました。これから自由時間になりまーす!次の待ち合わせ時間は… なーんちゃって笑」
「こんなに終わるのが惜しいと思ったツアーは、初めてかもしれません。本当に、ありがとうございました」
まだ旅が続くかのように振る舞ったガイドさんを見て、何だか笑っていいのかわからなくなってしまった。また、この人のツアーに行きたいな…
メガネ夫妻と、ガイドさんに本当に別れを告げて、京成線のホームに向かった。今回の旅は、いろんな感情が揺れて、芽生える、ステキな旅だった。
3年後のあとがき
トルコの新市街ではほとんどのお店が閉まっていたんだけど、もし開いていたならば東京でいう原宿のような場所だったらしい。つまり、どちらにせよ私たちにはあまり合わなそうな場所だったということなんだと思う。
本編にも書いたけど、ガイドさんの最後のごあいさつはとても感動的なものだった。トルコのバスの中でも、成田の手荷物検査場の外でも、「旅の終わりのさみしさ」をあたたかなものへと変えてくれた。
今回の旅は、それまで私たちがしてきた旅とは少し違っていた。
他人をあまり寄せ付けない私たちが、旅を通して少しずついろんな人と関わっていけた。私たちはまだ彼氏彼女の関係だったけど、「見ていて温かくなれる夫婦ね」と言ってもらえたりして、とても嬉しかった。「私」とか「彼女」という一人ひとりではなくて、「夫婦」という一つのくくりで扱ってもらえたのが、とっても嬉しかった
またトルコに、同じ人たちと行きたいな
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