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NPOボランティア信念を貫くためには『金稼ぎ』が必要だ

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NPO(非営利での社会貢献活動や慈善活動を行う市民団体)について興味を持つキッカケがあって、試しに『自分が住む地域にはどんなNPOがあるんだろう』と調べてみたんですね。そしたら、予想とはまったく異なる答えに行き着いたんです。

 

NPO続かな過ぎ笑えない

試しにいくつかのNPOを調べてみようと、『滋賀県 農業 NPO』や『滋賀県 林業 NPO』というキーワードで検索をしてみたんですが、その検索結果に驚愕しました。

 

ほとんどのサイトが『閉店状態』

大体は更新がしやすいブログ形式のホームページを持っていました。それは別にどうでもいいのですが、問題は『最終更新日』なんです。ほとんどのNPO法人の最終更新日が今年じゃないんですよ。今年ももう終わろうとしているのにも関わらず・・・

 

ボランティアは持続しない

NPOが厳密にはボランティアとは異なる物なのかもしれませんが、定義によってはボランティアもNPOに含むと言うことがWikiには書いてありました。ボランティアという言葉を見てみると、なるほど『だから今回調べたNPOも閉店状態なのかもしれないな』と思ったのです。

ネクスト・マーケット[増補改訂版]――「貧困層」を「顧客」に変える次世代ビジネス戦略 (ウォートン経営戦略シリーズ)

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  • 作者: C.K.プラハラード,C.K. Prahalad,スカイライトコンサルティング
  • 出版社/メーカー:英治出版
  • 発売日: 2010/07/13
  • メディア:単行本
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海外の貧構層をターゲットにしたBOPビジネスというものがあるのですが、これは貧困層のための『ボランティア(無償奉仕)』ではなく貧困層向けの『ビジネス』を行うというところに重点が置かれています。ボランティアは往々にして続かず、途中でやりっ放しでいなくなってしまうそうです。そうして残された人々は、ただただ奉仕で尽くされていたために、より『何もできない人』になってしまうというジレンマがありました。

その点ビジネスでは貧困層の人々が経済的に自立をすることが前提であるし、ビジネスをする側もそれが『儲かる』ならば必然的に継続して行くのです。続けるためには、金を稼ぐことが必要だということを強く感じた本でした。

 

NPOの資金課題

内閣府のレポートでもNPOの課題で第一にくるのは資金と言われており、やはり継続的な支援には『お金を調達すること』が必要不可欠な事項になってくるのです。

 

ボランティアよりもビジネス

ボランティアが続かないケースは東日本大震災のときのも同様にありました。無償で奉仕をすることは確かに聞こえは美しいのですが、資金が尽きれば帰るしかありません。ボランティアをする側にも生活はあるのです。継続的な支援のためにはお金の流れを作ることが大事なのです。

 

『金を稼ぐ』ことが汚いと思わている日本

お金と聞くと何だか汚いイメージを先に思い浮かべてしまう。日本とはお金に対して後ろめたい気持ちがある数少ないマイナーな国だそうです。だからこういった『奉仕よりもビジネス』というと『なんて汚いやつなんだ!』と思われがちで、それがまた奉仕の担い手を増やし、ビジネスを仕掛ける人を減らしているのでしょう。

今回更新が途絶えてしまったNPO法人のブログたち。もしかしたらブログは途絶えていても活動は行っているのかもしれませんが、外向けの発信をやめるっていうのも良くはないですよね。資金も調達しづらくなるでしょうし。

 

BOP関連の本を読み始めてからは少しボランティアの見方が変わりました。短期的な支援でよければ、ボランティアもいいのかもしれません。でもNPOが何かの信念を持って継続的に支援を行っていきたいというところであれば、言い方は悪くても『金稼ぎ』が必要なんでしょうね。

それにしても、近場でいい感じのNPOがなかなか見つからなかったのは残念だったなぁ・・・ 

社会をよくしてお金も稼げるしくみのつくりかた

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